『はるか咲きそふ、刻どきの』とは、ぴらそんによる4コマ漫画である。
概要
まんがタイムきららキャラットにて、2024年4月号から6月号にかけてゲスト掲載後、9月号より連載開始。
近未来の尾道市を舞台に、機械的な生活から離れた少女と人間の味を理解しようとする機械人形、周囲の人達や猫によるファンタジーも織り交ぜた少し不思議で優しい物語。
掲載状況
通常のきららのペースの8Pで掲載されている(10Pの時もあり)。が、約半年に一度のペースで休載している。また、2020年代のきららではよくある単行本作業による休載もある。
基本的に1~2話完結であるが、1話完結の話はその次の2話完結の話に繋がっていることから2~3話完結ともとれる。[2]
まんがタイムきららキャラットで連載のため雑誌にはあらすじが記載されていない。
ストーリー
東京の生活から人間味を求めて主人公・朝比奈悠季は叔母のいる広島県の尾道市に引っ越す。
尾道駅で彼女を出迎えたのは叔母と一緒に暮らし始めたばかりの機械人形(オートマトン)だった・・・。
世界観
東京では機械人形(オートマトン)が経済や生活の基盤となり自動化が進んだ社会になっている。一方で、尾道市では機械人形は少なく自動化が進んでいない(現在に近い)。[3]さくらは最新型の機械人形である。
一方で、尾道市では浮世猫の噂があり、不思議な体験をする人がいたり、みゅう教授という猫によって助けられる人がいる。
登場キャラクター
主要登場キャラクター
- 朝比奈 悠季(あさひな ゆうき)
- 主人公。高校1年生で1年A組。誕生日は4月29日。
- 中学時代までは東京で暮らしていたが、東京の生活を窮屈で無機質と感じ、人間味のある生活を求め叔母・瑚乃海のところで暮らすようになる。
- 普段がぼーっとしている感じなのでおばあちゃん扱いされている。後述の浮世猫に会った時ですら浮世猫の影響を受けたのか素なのか分からないような状態であった。
- 父親が機械人形の関連の仕事をしており、手伝いをしていた。現在は叔母の経営するパン屋「ネコノテパン工房」で手伝いをしている。
- 幼い頃による何らかの心の傷跡があるのだが、思い出したくない状態である。
- 黒髪ロングだがボサボサで、2000年代前半の美少女キャラのようなアホ毛がある。整えればかなりの美人。
- 朝比奈 さくら(あさひな さくら)
- 機械人形。誕生日は4月29日。名付け親は悠季。パン屋「ネコノテパン工房」で働いている。
- 最新型の機械人形で見た目は人間と変わらない(≒アンドロイド[4])。衣食住も人間と同じようにできる。
- クールで空気の読める子だが、人間味や風情を好む傾向がある。
- 金髪のストレートロングで主要登場人物の中では一番身長が低く、小学生の朝海と同じくらい。
- 楠 楓佳(くすのき ふうか)
- 第3話(本格的な出番は第4話)より登場。高校1年生で1年B組。悠季の幼馴染。
- 自由奔放で悠季や妹にすら心配されるほどのやんちゃ。
- 悠季や梅を愛する妹扱いするなどかわいい女の子が好きであるが、きららにおいてクレイジーサイコレズ度合いは良くも悪くも普通。
- 主要登場人物の中では幼少期から尾道で暮らしていた唯一の人物であり、顔が広い。
- 福道神社の娘であるが、小学生の頃からサボり魔状態であり、妹の茅紗に面倒をかけている。。
- 茶髪のロングヘアーでポニーテールをしている。主要登場人物の中では一番身長が高くスタイルが良い。
- 靱草 梅(うつばぐさ まい)
- 第3話より登場。高校1年生で1年B組。楓佳とは中学時代からの友人。
- 不器用で直球な性格な故に隠し事をそのまま言ってしまうことを何度もやってしまう。
- その一方でさくらを自分より大人な性格と言ったり、楓佳の指摘を認めたり、悠季と初めて会った時に衝突したことを後悔していたりと自身の性格を見つめ直そうとする意志がある。また、難しい話では全員が納得する結論に持ち込んだりと肝心なところで空気が読める。
- 小学時代までは広島市で育っており、そこで活躍する機械人形に憧れて独学で勉強している(古い考えをしている祖母からは機械人形への興味を反対されている)。
- 普段は標準語で話すが感情的になると広島弁になる。
- 青髪のロングヘアーでツインテールをしている。見た目より幼く見えることを気にしている。
- 八幡木 彩愛(やはたぎ あやめ)
- 第5話(本格的な出番は第6話)より登場。高校1年生で1年A組。
- 明るく誰とでも優しく接することのできる人物。一言でいえば陽キャ。
- 雑誌「Heaven teen」で活躍しているモデル。このことを知ると相手が他人行儀になるのが嫌であるため眼鏡をかけている(視力が低いわけではない)。
- 何らかの事情で東京から尾道に引っ越してきた。同じく東京から尾道に越した悠季と話し、さくら達とも関わるようになる。
- 母親がフランス人でスイスに生まれ育った。
- 入学式では新入生代表を務めている。
- セミロングの髪でエアインテークをしている。
主要キャラクターの家族
- 瑚乃海(このか)
- 第1話より登場。悠季の叔母。
- パン屋「ネコノテパン工房」を経営している。最近、機械人形(さくら)と一緒に暮らし始めた。機械オンチのため悠季にさくらを任せている。
- 優しい人ではあるがおばさんといってはいけない。
- 茶髪のロングヘアーで後ろにリボンなどをしている。楓佳と同じ髪の色になっていたためか第11話以降は髪の色が濃くなっている。
- 朝海(あさみ)
- 第1話より登場。瑚乃海の娘で悠季の姪。小学生。
- 身体能力が高い。ストレートな会話をしてくる。
- 楠 桔梗(くすのき ききょう)
- 名前のみ登場。楓佳とは姉妹で福道神社の娘。
- だらしない性格らしく妹の茅紗に面倒かけている。
- 楠 茅紗(くすのき ちさ)
- 第9話より登場。楓佳の妹で福道神社の三女。
- 長女も次女もだらしないせいか三姉妹の中で一番しっかりしている。
猫
- 浮世猫(うきよねこ)
- 第6話より登場。小さくて真っ白なオッドアイ(右目が青、左目が赤)の白猫。
- その猫を追いかけた人は猫の細道で見かけられたり気がついたら街道に出てきていったりする。主要登場キャラでは楓佳しか知らない程の話。
- 悠季が追いかけて行った時は周囲の声が聞こえないくらいに意識が猫に集中し、不思議な空間に引きずり込まれた後に目が覚める状態だった。
- みゅう教授(みゅうきょうじゅ)
- 第12話より登場。他の猫に比べて見た目がマスコットキャラみたいになっている。みゅと鳴く。
- 尾道のことをよく知っており、子供や猫たちに頼りにされている。梅も知っているため浮世猫より認知度が高い。
- 初登場時は悠季に行方不明になっていたさくらを会わせた。
関連用語など
- 機械人形
- オートマトンと読む。[5] 現在でいう声をインプットしている機械を人間化したもので、首都圏における経済や生活の基盤となっている程に活躍している。人間型なので作中の電車の販売員のようなものも存在する。
- 一目で機械人形と分かる程の機械的外見や球体関節があるのだが、最新型であるさくらにはそれがない。また、さくらには感情学習機能ができる最新AIを搭載しているため日常会話も可能。
- ただし、人間のできること全てが可能というわけではなく、職人技と呼ばれる芸術性の再現はさくらでもできないとされている。
- 猫
- この作品では猫が多数活躍する。これらの猫は町や住人に管理されて過ごしている野良猫である。[6]
- また、浮世猫やみゅう教授といったファンタジー要素の強い猫がいる。
- みはらし亭
- 悠季たちの住んでいる家。[7]
- 実際はカフェ兼ゲストハウスであるため、この作品の世界ではかなり変更されている。
- ネコノテパン工房
- 瑚乃海が経営しているパン屋。モデルはネコノテパン工場という実在しているパン屋。通販もやっているので気になる方は是非。
(ただし、休業している場合もある。)
関連静画
ニコニコ静画では2024年9月14日より毎月第2土曜日の11時に更新されている(最初の3話など特定の話以外は、基本2ヶ月と2週間遅れの最新話のみの限定公開)。
関連項目
- ぴらそん
- まんがタイムきららキャラット
- 4コマ漫画
- 漫画作品一覧
- 芳文社
- 尾道市
外部リンク
脚注
- *「はる咲」と略される場合もある。
- *第11話から第13話は3話完結で、第10話と合わせると4話完結。
- *ちなみに広島市は機械人形が多くいる。
- *女性版のアンドロイドはガイノイドと呼ばれるが、作中ではアンドロイド表記(第2話)であり様々な事情(ピクシブ百科事典などを参照)からアンドロイド表記とする。
- *作中では「人形(オートマトン)」と表記されているシーンもある。
- *一般的にそういう猫は地域猫と呼ばれるが、地域猫の定義が曖昧であるためか作中等で地域猫という言葉は使用されていない。
- *作中ではみはらし亭という表記がない。
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